エセナ・ラボがUSDeの健全性を強調 バイビットでのハッキング事件受け
エセナ・ラボは、2月21日にバイビットで発生した10億ドル超の流出事件を受けても、利回り付きステーブルコイン「エセナUSDe(USDe)」の健全性に問題はないとユーザーに向けて説明した。
エセナ・ラボによると 、USDeはバイビットの金融デリバティブに約3000万ドルのエクスポージャーを持っている。しかし、エセナ・ラボはXの投稿で、リザーブファンドがこの損失を十分に補填できる規模であると主張している。バイビットへのハッキングでは、リド・ステークド・イーサ(sTETH)、マントル・ステークド(mETH)を含む仮想通貨14億ドル以上が不正流出した。
エセナ・ラボは、USDeの利回りを生み出す戦略の中心として、オフチェーンデリバティブを活用して仮想通貨市場のボラティリティのヘッジを行っている。
エセナ・ラボは「現在、バイビットのヘッジポジションに関連する未実現損益は3000万ドル未満であり、これはリザーブファンドの半分以下の規模にとどまる」とし、「USDeは現在も完全担保状態を維持している」と強調した。
さらに新たに 公開した投稿 では、バイビットへのエクスポージャーをゼロにしたと報告している。
Source: Ethena
エセナのリザーブファンドは、USDeの安全性を補強する追加の担保として機能する。 エセナの文書 によれば、2024年第4四半期時点で約4600万ドルを保有していた。
また、エセナ・ラボは、USDeの裏付け資産はいずれもバイビット上に保管されていないことを改めて強調した。デジタル資産はオフ・エクスチェンジ・カストディアンであるCopperが管理しているという。
セントラリゼーションリスク
エセナは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、流動性ステーキングトークン、ステーブルコインを担保にUSDeを発行できる仕組みを提供している。その後、オフチェーンの金融デリバティブを活用してポートフォリオのボラティリティをヘッジする。
2024年2月にローンチされたUSDeは、エセナの利回り戦略を活用し、ステーブルコイン保有者から数十億ドルの資金を集めている。
仮想通貨調査企業メサーリは、2023年12月のレポートで「エセナは、リドのstETHのようなステーキング資産からの利回りに加え、パ永久先物契約や先物市場のファンディングおよびベーシススプレッドを活用し、その利益をsUSDe保有者に還元している」と指摘した。
しかし、メサーリは、エセナの「CeDeFi(中央集権型DeFi)」取引戦略にはリスクが伴うと警告している。特に、オフチェーン取引所やカストディアン、決済プロバイダーの不具合が発生する可能性があるという。
今回のバイビットの大規模ハッキングを受け、同取引所のCEOであるベン・チョウ氏は、出金は引き続き可能であるものの、ネットワークの混雑により処理に数時間かかる可能性があると顧客に 説明している 。
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