ソラナ、3月14.8%下落｜市場センチメントとBTCの影響

ソラナ（SOL）の価格は31日、月間14.8%の下落を記録し、本稿執筆時において2024年9月以来の安値となる126ドル台で 推移している 。

この動きは一過性の調整に留まらず、複合的な要因が市場に影響を及ぼした結果として浮かび上がる。

市場センチメントとオンチェーンデータが映す弱気圧力

ソラナ の下落を牽引した主因の一つは、市場全体のセンチメント悪化だ。

3月中旬以降、ビットコインのドミナンスが上昇し、 アルトコイン への資金流入が停滞。

これがソラナにも波及し、取引量の縮小として顕在化した。

実際、オンチェーンデータによれば、3月を通じて取引量は徐々に減少し、モメンタムの弱さが明らかとなっている。

一方、オープンインタレスト（未決済建玉）は50億ドルを突破し、トレーダーの強い関心を示している。

しかし、価格下落と並行してオープンインタレストが増加している点は注目に値する。

これはショートポジションの積み上がりを示唆し、さらなる下押し圧力の兆候となり得る。

投機的な動きが市場に混在する中、弱気圧力が一時的に優位に立っている状況がうかがえる。

規制リスクとビットコインの影

マクロ経済的な視点からも、ソラナの価格動向に影響を与えた要因が鮮明だ。

3月下旬、米国の規制当局が暗号資産（仮想通貨）への監視強化を示唆する報道が流れ、投資家のリスク選好が後退。

特に成長性の高いアルトコインへの資金流入が抑え込まれた。

また、連邦準備制度（FRB）が利上げ姿勢を維持する中、仮想通貨市場全体への資金流入が細る傾向が続いている。

この環境下で ビットコイン の市場支配力が一段と強まり、ソラナを含むアルトコインは資金獲得競争で劣勢に立たされた。

ソラナエコシステム内の動向

ソラナブロックチェーン内部の動きも、価格変動の一因と考えられる。

3月初旬、ソラナ最大級のレンディングプラットフォーム「Kamino」が新たな貸し出し戦略や利回り向上キャンペーンを展開し、一時的な資金流入を促した。

また、ソラナ主要ミームコイン「Bonk」が、1兆トークンのバーンを目指し、トークン焼却イベント「BURNmas」の延長キャンペーンを実施した。

これらのDeFiプロジェクトや ミームコイン の活況が話題を呼び、一時的にソラナの価格を押し上げたと見られる。

しかし、28日のソラナ価格の急落は、これらの取り組みが期待されたほどの取引量やユーザー流入を維持できなかったことを示唆する。

オンチェーンデータを確認すると、分散型取引所（DEX）の取引量は月初のピークから減少し、エコシステムへの関心が一巡した可能性が浮上している。

【3月31日最新】ソラナ（SOL）の価格分析

出典： TradingView SOL/USD 週足 (2023年～現在まで)

2024年11月以降、ビットコインの強気相場に牽引される形で、ソラナは一時的な価格上昇を記録した。

しかし、2025年1月に入ると弱気相場の影響が顕著となり、価格は下落傾向に転換。

特に1月下旬以降の下げ足が加速し、2024年の上昇幅をほぼ相殺する結果となっている。

これにより、市場心理が冷え込んでいる状況が浮き彫りとなっている。

週足チャート上では、現在の価格は100週移動平均線付近で持ち直しの兆しを見せている。

この水準は短期的サポートとして機能しており、もう一度115～120ドル近辺で明確な反発が確認されれば、中長期的な上昇余地が生じる可能性がある。

ただし、週足の実体が100週移動平均線を下抜ける展開となれば、売り圧力が一段と強まり、次なるサポートである80ドル付近まで下落するリスクが浮上する。

出典： TradingView SOL/USD 日足 (2024年11月～現在まで)

日足チャートでは、2月上旬にデッドクロスが形成され、短期的な売り圧力が増大した。

3月11日には112ドルで一時的な反発が観測されたものの、売りトレンドは依然として優勢。

直近高値152ドルを日足実体で上抜けるまでは、調整局面への警戒が欠かせない。

もし110～120ドル付近で反発が固まれば、上昇への転換も視野に入るが、慎重なスタンスが求められる状況だ。

ソラナ（SOL）相場の展望

• 100週線を週足実体が下抜ければ80ドル付近までの下落リスクが高まる。
• 152ドルを上抜けるまでは調整警戒が必要だが、110～120ドルで反発が固まれば上昇転換の可能性も。

免責事項：本記事の価格予測は、入手可能なデータやトレンドに基づいたCrypto News Japan独自の相場分析を示したものであり、投資アドバイスを構成するものではありません。暗号資産は変動が激しく、将来価格の確実な保証はできません。資金の一部または全額を失う可能性があることを理解した上で、必ずご自身の調査およびリスク許容度に基づいて投資判断を行ってください。